昼間の眠気、その原因は?そしてそのリスクが心筋梗塞!?

昼間の眠気がひどく止められない、それはひどくなると過眠症の状態となり、睡眠障害です。

その原因は様々なことが考えられます。

睡眠障害では、不眠症が思い浮かびやすいかもしれませんが、昼間の異常な眠気に襲われるのが

過眠症です。

深夜労働や交代勤務で体内時計が狂うことで生じる睡眠障害や、睡眠時無呼吸症候群、周期性四肢運動障害(しゅうきせいししうんどうしょうがい)が代表的な原因であると考えられます。

 

 睡眠時無呼吸症候群 

睡眠時無呼吸症候群は眠っているあいだに舌の付け根や軟口蓋(のどちんこ)が緩んで気道をふさぎ、大いびきと同時に1呼吸停止が起こってしまう。

重症者では1時間に30回、ひと晩で200回以上も呼吸が止まる場合もある。そして、本人はまったく気づいていない。

覚醒反応で自動的に気道が開き呼吸が再開するからです。このように睡眠中に覚醒反応が起こるので、眠りが分断され睡眠の質が極端に悪化してしまいます。このことで、ひどい昼間の眠気を引き起こしてしまいます。

 

 

 周期性四肢運動障害(しゅうきせいししうんどうしょうがい) 

睡眠中に足のピクツキが周期的に出現して、睡眠が浅くなったり、中途覚醒(目が覚めたりする)睡眠障害。

熟睡感の低下、昼間の眠気、疲労を引き起こし、日常生活に支障をきたし本人は眠っているときの自覚がないことが多く見られます。

睡眠が妨げられることで、日中の眠気、疲労感がでてきます。また、周期性四肢運動障害によってぐっすり眠れない状態が続いている人の中には、抑うつ症状が出現する場合もあります。

 

 

また、昼間の眠気は夜眠れず、日中の眠気や疲労などの不調が現れる 不眠症が原因 の場合もあります。

 

原因が強いストレスなどで眠れない、または体内時計が乱れ社会時間とのズレが起こる、 概日リズム睡眠障害 の場合もあります。

ひどくなると、疲労や頭重感、食欲低下、胃腸障害などの身体症状が現れます。

 

昼間の眠気をそのままにしておかず、早めの対処をしておくことが必要です。

その他の過眠症(中枢性過眠症)であることもありますので、気になる専門医にご相談することをお薦めいたします。

 

中枢性過眠症について

 ナルコレプシー 

通常居眠りするような状況でなくても眠り込んでしまう「睡眠発作」を繰り返し、居眠りが10~20分程度持続します。また、笑い、怒り、悲しみ、驚きなど、強い感情の変化が生じたときに、突然全身の筋肉が脱力する「情動脱力発作」を伴うことがあります。

 

 特発性過眠症 

主な症状は日中の過度な眠気ですが、ナルコレプシーよりも眠気の強さが軽いとされます。

 

 反復性過眠症(クライネ-レビン症候群) 

過度の眠気を生じ、ほとんど1日中寝て過ごす状態が2日~5週間持続し、それが年に1回以上反復します。

 

昼間の眠気のリスク

実はこれらの過度の昼間の眠気が、心筋梗塞のリスク増加があることが分かりました。

Associated Professional Sleep Society(SLEEP)2022年次総会 (睡眠分野における最高の臨床および科学会議であり、5,000人の睡眠医学医師やその他の医療提供者が集まり、睡眠科学の最新の進歩と睡眠障害の診断と治療の新しい発展についての議論)

で発表された新しいデータで、米国の研究者チームは、心筋梗塞のリスクと過度の昼間の眠気の間には明確な関連性があることを観察しました。

その報告の中では、日中の眠気に悩む人の割合は、人口の約10〜20%と言われ、心血管疾患および死亡リスクの増加との関連は十分に証明されているとのことです。

そして、この日中の眠気は睡眠不足と過眠の両方に関係していると言われています。

 

眠気も睡眠障害です。この発表からも、過度の眠気には気をつけないいけないということです。


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