真っ暗な寝室で眠ることは健康に良い、その理由

シカゴのノースウェスタン大学ファインバーグ医科大学の研究では、睡眠中の光と健康リスクとの関連性が調査されました。

この研究は、現代社会でのスマートフォン、一晩中つけたままのテレビ、大都市の光害など24時間明るい人工光源の中で生活する先進国への警告としても考えられます。

 

この研究の研究者ミンジー・キム博士は、

「ほんの少しの光でさえ、私たちの体の反応に顕著な影響を与える」と発表し、

 薄暗い光の中でさえも、高齢者の肥満、糖尿病、高血圧(高血圧)の可能性の増加と関連している ことが分かりました。

 

研究の結果の数値は、

高血圧(高血圧)を発症する可能性74%

肥満を発症する可能性82%

糖尿病を発症する可能性100%

増加することが発見されました。

 

深い暗闇の中で眠らないことで健康が影響を受けるのは高齢者だけではありません。

キム博士のグループが行った以前の研究では、一晩の睡眠中に薄暗い光にさらされただけでも、研究対象となった若くて健康な成人の心拍数と血糖値が上昇した事が分かっています。

 

なぜこのようなことが起こるのでしょうか。

 

睡眠中の光が体内時計を混乱させるからです。体内時計が夜になっているのに光にさらされることで、体内時計が昼間だと勘違いしてしまいます。

そうすると、脳の松果体から 睡眠ホルモンのメラトニンの産生を抑制 され、メラトニンに認められる抗酸化作用、抗炎症作用、および代謝および循環機能を低下させてしまいます。 (低いメラトニンレベルは、女性の糖尿病と高血圧のリスクの増加に関係していることが分かっています。)

 

また、 光は交感神経を高めて しまい、副交感神経が弱くなります。そのことで身体の心拍数と呼吸を早くし、リラックスできない状態になってしまいます。

 

可能であれば、すべての人が睡眠時には光を避け、最小限に抑えるよう実行するべきです。

 眠っている場所の近くで電子機器を使わないことも光を避けるための方法 です。

 

安全のために夜間照明を使用する必要がある場合は、目への光の侵入を最小限に抑えるために、できるだけ地面の近くに保つようにしてください。

また、夜の照明の色も重要です。オレンジ色/赤色光は、青色光より体内時計に影響しにくいのでオレンジ色/赤色の夜間照明をお勧めします。

 

­­­­寝室の光には十分気をつけて、健康な睡眠習慣をお送りください。


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