2022/12/16
10代のカフェイン過剰摂取の習慣のリスク を断ち切るためにより多くの睡眠が必要
学校、勉強、部活、アルバイトの十分な時間が一日では足りていないのです。
そのための解決策として、カフェインに目が向けられます。
多くの学生は授業中、目を覚まし続けるため、または夜更かしのためにカフェインを利用します。
この解決策は効果的であるように見えるかもしれませんが、一時的なものです。そしてその代償として、回復的な質の良い睡眠をとるために苦労する場合があります。
よくある学生のカフェインの摂取は、毎日1杯のコーヒーから始まった習慣がもっとエネルギーを得たいと思うようになり、ますます必要になってしまうのです。更に、それまで飲んでいた飲み物を全てコーヒーに切り替え始めてしまうのです。
授業中に眠りに落ちることを恐れて、朝コーヒーなしで家を出ることができなくなります。
また、学生は毎日のカフェインの摂取はコーヒーだけではありません。カフェインの他の供給源には、ソーダ、お茶、エナジードリンクが含まれます。
研究によると、世界中のティーンエイジャーの約83%がカフェインを定期的に摂取しています。
小児科医が12歳未満の子供はカフェインを摂取すべきではなく、18歳になるまで1日100ミリグラムを超えるべきではないと示唆していることを考えると、これらの数字はいい結果ではありません。
食品中のカフェイン濃度 | |
エナジードリンク
(カフェインを多く添加した清涼飲料水) |
32~300 mg/100 mL
(製品によって、カフェイン濃度・ 内容量が異なる) |
コーヒー(浸出液) | 60 mg/100 mL |
紅茶(浸出液) | 30 mg/100 mL |
玉露(浸出液) | 160 mg/60 mL |
せん茶(浸出液) | 20 mg/100 mL |
ほうじ茶(浸出液) | 20 mg/100 mL |
ウーロン茶(浸出液) | 20 mg/100 mL |
玄米茶(浸出液) | 10 mg/100 mL |
抹茶(粉末製品) | 48 mg/70 mL |
<参考>
カフェインを多く添加した清涼飲料水は、市販4製品の成分表示等(2017年5月29日、一般社団法人全国清涼飲料工業会調べ)
コーヒー、インスタントコーヒー、紅茶、せん茶等は、日本食品標準成分表2020年版(八訂):文部科学省 (mext.go.jp)より抜粋
ここで問題となるのは、カフェインを飲む10代の人数は十分な睡眠をとっていない人数であることを意味します。
カフェインは6〜10時間体内にとどまる可能性があり、夜間の十分な睡眠をとる時間が少なくなります。これでは悪循環になってしまいます。
時には、カフェインの効果が必要になることもあると思います。しかし、さらにカフェインの覚醒効果を期待してカフェインの持続的摂取はさらに続くことが多くみられます。
その結果、就寝の時間になっても目を閉じても眠ることができなくなるのです。睡眠不足の状態を引き起こし、翌朝布団から起き上がると疲労感を感じます。
この悪循環は毎日のカフェイン摂取のループが、1杯のコーヒーだけでは終わらなくなった結果であり、さらに一度カフェインに夢中になると、止めるのが難しくすべての中毒症状と同様に、離脱の症状が出る場合があります。その症状は、頭痛、倦怠感、眠気、集中力の低下などです。
A.1 カフェインを過剰に摂取した場合には、中枢神経系の刺激によるめまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気等の健康被害をもたらすことがあります。
(厚生労働省 『食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~』より引用)
なぜ10代はカフェインに目を向けるのでしょうか?
カフェインはあまりにも簡単に入手できる、朝の簡単な解決策だからかもしれません。
いずれにせよ、悪循環となってしまうするカフェインの摂取に頼るのではなく、質の良い睡眠のための多くの時間を費やすこと、それが全世代にとって優先するべき健康習慣です。